WindowsPCでPythonを始める方法【業務を1つ自動化する】

「Pythonって便利そうだけど、エンジニアじゃないし難しそう…」

そう思いながら、勤怠チェックやメール作成を毎月手動でやり続けていませんか?私もそうでした。

きっかけは「会議室予約をGoogleカレンダーに変えた」「申請フローをGoogleフォームに変えた」という小さな自動化を積み重ねていくうちに、「もっとできることがあるんじゃないか」と思ったことです。

そしてPythonを始めてみたら、エンジニアにはなれなくても、総務の仕事は確実に楽になりました。

いまではChatGPTやCopilotが助けてくれるので、Pythonを使えるようになればかなり応用が聞きます。

この記事は、プログラミング経験ゼロの総務部員が「Pythonを業務で使えるようになるまでの最短ルート」を書いています。「Hello World」より先に、フォルダのファイル一覧をExcelに書き出すという総務っぽい体験をゴールに設定します。

総務、生産管理として働きながらプログラミングを独学で学び、Webアプリを会社で運用するに至った経験から解説します。


結論

総務部員がPythonを始めるなら、Microsoft Store版が一番ラク。管理者権限不要・5分でインストール完了。

  • インストール方法: Microsoft Store版(管理者権限不要)が最速
  • 最初の達成体験: フォルダ内のファイル一覧をExcelに書き出す(Hello Worldより実務的)
  • 次のステップ: メール自動送信・勤怠チェック自動化へつなぐ

※もちろん会社のPCを管理している方にお伺いを立てるべきではありますのでそこは自己判断でお願いします。

※本記事はプログラミングの始め方を解説するものであり、読者様が独自に記述したプログラムで生じた不具合などの責任はおいかねますのであらかじめご了承ください。


総務部員がPythonを始める理由——エンジニアになるためじゃない

「業務を楽にしたい」だけで十分な理由

「Pythonを学ぶ」というと、なんとなくエンジニア転職やAI開発のイメージがあります。でも総務部員がPythonを始める理由は、もっとシンプルでいい。

  • 毎月の勤怠集計に2時間かかっている
  • 生産管理が基幹システムだけで間に合わずエクセルで毎日加工している
  • 定型のメールを毎回コピペして送っている

これを「自動化したい」それだけで十分です。

私がPythonを始めたのも、「月末の勤怠チェックが地獄だったから」です。エンジニアになりたかったわけじゃない。ただ、あの作業から解放されたかったという想いからです。

総務部員がPythonを使うと変わること

実際にPythonを使い始めてから変わったことを3つ挙げます。

  1. 毎月の繰り返し作業が数秒になる:ファイル整理・集計・メール送信など
  2. 「この作業、自動化できないか」という視点が生まれる:業務を見る目が変わる
  3. 「IT推進できる総務」として評価されるようになる:キャリアの選択肢が広がる

会社のPCへのインストール方法(管理者権限あり・なし両対応)

【おすすめ】管理者権限不要:Microsoft Store版(5分)

会社のPCでよくある問題が「管理者権限がなくてインストールできない」です。ネットの記事のほとんどは python.org からのインストーラーDLを紹介していますが、これは管理者権限が必要なケースがあります。

Microsoft Store版ならその問題が解決します。

手順は4ステップだけです。

  1. スタートメニューで「Microsoft Store」を検索して起動
  2. 検索欄に「Python」と入力
  3. 「Python 3.x」(最新版)を選んで「入手」をクリック
  4. インストール完了後、コマンドプロンプトで確認

コマンドプロンプトを開いて、以下コマンドを入力してください。

python --version

Python 3.x.x と表示されれば成功です。所要時間5分以内。管理者権限不要。


【管理者権限がある場合】python.org からのインストール

自分のPCや管理者権限がある場合は、公式サイトから最新版をインストールする方法が確実です。

  1. python.org を開く
  2. 「Download Python 3.x.x」ボタンをクリック
  3. ダウンロードされたインストーラーを実行
  4. 重要:「Add Python to PATH」のチェックボックスを必ずオンにする
  5. 「Install Now」をクリック

インストール完了後、コマンドプロンプトで python --version を確認します。


必要なライブラリを追加でインストールする

Pythonの標準機能だけでも動きますが、業務で使うなら以下のライブラリを入れておくと便利です。

ライブラリとは拡張ツールのことです。無料です。

今回ご紹介するのは有名なライブラリで、セキュリティも心配ありません。コマンドプロンプトを開いて、以下を1行ずつ実行してください。

pip install pandas
pip install openpyxl
pip install python-dotenv
ライブラリ できること
pandas ExcelやCSVファイルの読み書き・集計
openpyxl Excelファイルの作成・編集
python-dotenv パスワードを安全に管理する

これで業務に使う準備が整いました。


最初に動かすのはHello Worldより「ファイル一覧のExcel書き出し」

なぜHello Worldより実務的な体験をすすめるか

「Hello World」を出力しても、正直なところ達成感がありません。「で、これが何の役に立つの?」となりがちです。

最初の体験として、「フォルダ内のファイル一覧をExcelに書き出す」 をすすめます。これは総務でよくある作業——「このフォルダの書類を全部リストアップして」——をPythonに置き換えるものです。

コード(コピペOK)

以下のコードをコピーして、メモ帳などに貼り付け、list_files.py という名前で保存してください。ファイルのパスは変更してくださいね。

※警告「拡張子を変更すると、ファイルが使えなくなる可能性があります。」がでますが「はい」で大丈夫です。

import os
import openpyxl
from datetime import datetime

# ファイル一覧を取得したいフォルダのパスを指定
folder_path = r'C:\Users\あなたのユーザー名\Documents'

# フォルダ内のファイル一覧を取得
files = os.listdir(folder_path)

# Excelファイルを作成
wb = openpyxl.Workbook()
ws = wb.active
ws.title = 'ファイル一覧'

# ヘッダーを書く
ws['A1'] = 'ファイル名'
ws['B1'] = '種類'
ws['C1'] = 'フルパス'

# ファイル一覧を書き込む
for i, filename in enumerate(files, start=2):
    full_path = os.path.join(folder_path, filename)
    extension = os.path.splitext(filename)[1]
    ws[f'A{i}'] = filename
    ws[f'B{i}'] = extension
    ws[f'C{i}'] = full_path

# Excelを保存
output_name = f'ファイル一覧_{datetime.now().strftime("%Y%m%d")}.xlsx'
wb.save(output_name)
print(f'{output_name} を作成しました({len(files)}件)')

実行方法

  1. コマンドプロンプトを開く(スタートメニュー→「cmd」で検索)
  2. python list_files.py と入力してEnter
  3. 「ファイル一覧_20260324.xlsx を作成しました」と表示されれば成功

指定したフォルダのファイル一覧がExcelに出力されます。これがPythonでできる最初の「業務自動化」です。


よくある質問

Q. コマンドプロンプトが怖い。使ったことがありません。

大丈夫です。スタートメニューで「cmd」と検索して起動し、python list_files.py と入力してEnterを押すだけです。コマンドプロンプトを使うのはその2操作だけ。

Q. python --version を実行したら「python は内部コマンドとして認識されていません」と出ました。

Microsoft Store版で再インストールしてみてください。または python.org 版でインストールした場合、「Add Python to PATH」のチェックが入っていなかった可能性があります。アンインストールして、チェックを入れ直してインストールし直してください。

Q. 会社のセキュリティソフトがブロックして実行できません。

会社のIT部門かシステム管理者に「PythonスクリプトをWindowsで実行したいのですが許可をもらえますか」と相談してみてください。多くの場合、なにがしたいか、を説明すれば許可が得られます。

Q. 保存したPythonファイルをダブルクリックしたら一瞬で画面が消えました。

正常に実行はされていますが、完了と同時にウィンドウが閉じてしまいます。コマンドプロンプトから実行する方法か、最後に input('Enterキーを押すと終了します') を追加してください。

Q. pip install pandas が失敗します。

コマンドプロンプトを右クリックで「管理者として実行」で開き直してから実行してみてください。または python -m pip install pandas と書き換えてみてください。


次に読むべき記事——総務業務を自動化するPythonシリーズ

インストールできたら、次は実際の業務に使ってみましょう。以下の順番で読むのがおすすめです。

ステップ 記事 できること
Step 1 Pythonでメール自動送信 日報・リマインドメールを自動送信する
Step 2 勤怠チェックを自動化 打刻漏れ検知・36協定超過者を自動抽出
Step 3 総務の自動化事例と失敗談 実際に使える自動化パターンを把握する

この3記事を実践すれば、月5〜10時間分の作業が自動化できます。

以下、ご興味あればご覧ください。

Pythonが使える総務担当者のキャリア価値

「業務効率化できる総務」は転職市場で希少

「Pythonで業務自動化した経験がある総務担当者」は、転職市場ではかなりの希少価値があります。

総務・管理部門の求人の多くが「ExcelやITツールに詳しい方優遇」「DX推進経験歓迎」という条件を追加しています。Pythonが使えるというだけで、同じ総務職の中で頭一つ抜けられます。

私は採用担当をしていますがシステムエンジニア以外でPythonを話す人はいません。

「総務→DX推進担当・情シス」へのキャリアパスが現実的になる

PythonとExcelを組み合わせた業務自動化経験は、そのままDX推進担当・情報システム部門・業務改善専任職へのキャリアチェンジに使えます。

「エンジニアほどではないが、業務を自動化できる人材」という立ち位置は、技術と業務の両方がわかる希少なポジションです。

エンジニアへのキャリアチェンジが可能

PythonはAIに向いていることもあり非常に需要が高いです。

Pythonは今回のように簡単に処理ができますし、Webアプリケーションも作れる非常に汎用性の高い言語です。

正直、

「将来のために、プログラミングの技術を学んでおいたら良いのでは無いか。でもプログラマーになるにはハードルが高い。」
というふうに考える人は多いのではないかと、私は思います。私がそうでした。
なので、転職するのではなく、目の前の業務をどう効率化するかに重きをおいてプログラミンを学習し、安定した職場でやりたいようにできるポジションに着くことができました。
ぜひ皆さんも、業務効率化を達成しステップアップを目指してみてください。

まとめ

  • インストール: Microsoft Store版が最速・管理者権限不要・5分で完了
  • 最初の体験: Hello Worldより「ファイル一覧のExcel書き出し」がおすすめ
  • 業務で使うライブラリ: pandas・openpyxl・python-dotenvを最初にインストールする
  • 次のステップ: メール自動送信→勤怠チェック→自動化事例の順で実践する

「プログラミング経験ゼロ」「エンジニアになるつもりはない」でも、Pythonは始められます。目標は「エンジニアになること」ではなく「月5時間の作業を自動化すること」。それだけで十分な理由です。


次のステップを考える人へ

Pythonを業務で使えるようになると、「次のキャリアをどう設計するか」を考え始める方が多いです。

「この経験を転職でどう活かすか」気になる方はこちらもどうぞ。

関連記事:総務DX、何から始める?
関連記事:総務の業務改善アイデア10選
Python・DX経験を転職でアピールしたい方はこちら


この記事は、総務部での実務経験をもとに執筆しています。プログラミング独学でPythonを業務に活用してきた経験から、非エンジニアでも使える形で書いています。

コメント