配属ガチャに失敗した新卒へ【採用担当が教える判断基準と対処法】

「希望の部署に行けなかった…これって続ける意味あるのかな」
配属が決まった瞬間に、そう感じた方も多いと思います。

やりたいことがあって入社したのに、全然関係ない部署に配属される。
「配属ガチャ」という言葉が広まるほど、今の新卒にとってはリアルな悩みです。

結論を先に言います。
配属ガチャへの対処は「やりたいことがあるか・ないか」で判断が変わります。
どちらが正解かではなく、自分の状況に合った判断をすることが大事です。

私は新卒で希望とは違う部署(総務部)に配属されました。
その後10年以上、採用担当として数百人の学生を見てきた立場から、「企業側がなぜ配属ガチャをするのか」も含めて正直にお伝えします。

配属ガチャとは何か【企業側の事情を知っておく】

配属先が希望と異なり、会社の都合で決められることを「配属ガチャ」と言います。
辞令が出るまで配属先が分からない状況が、ソーシャルゲームの「ガチャ」に例えられるようになりました。

ただ、採用担当として言わせてもらうと、企業側には企業側なりの事情があります。

企業側が配属ガチャをする3つの理由

  1. 人気部署に人が集中すると、組織が機能しなくなる
  2. 研修を経てから適性を見極めて配属している
  3. 総合職採用である以上、全員の希望は聞けない

特に2つ目は、採用担当として実際にやっていた判断です。
面接で「営業志望」と言っていた学生が、研修を終えると「実はデスクワークの方が向いていた」というケースが思ったより多いです。
私自身も営業志望で入社しましたが、「総務の方が向いている」と判断されて配属されました。

最初は納得できませんでしたが、今では「あの判断は正しかった」と思っています。
採用担当は、学生本人が気づいていない適性を客観的に見ている部分があります。

配属ガチャは「総合職」を選んだ時点で起きている

求人票の「総合職」という言葉は、「異動あり・転勤ありの代わりに給料が高い」という意味です。
総合職を選んだ時点で、配属先が会社に決定権があることは、法的にも許容されています。

厳しいことを言うようですが、「総合職で応募しておいて希望の部署に行けないのはおかしい」という主張は、企業側には通りません。
これは採用担当として、面接で何度も遭遇した状況です。

特定の部署で働きたいなら、次の就活では「職種別採用」「専門職採用」を行っている企業を選ぶのが正解です。

配属ガチャに失敗したとき【判断の軸は1つだけ】

「続けるべきか、転職すべきか」という問いに対する判断軸は1つです。

「明確にやりたいことがあるかどうか」

  • やりたいことがある → 転職を検討する
  • やりたいことが特にない → 1年は続けてみる

それぞれ詳しく説明します。

やりたいことがある場合【転職を検討すべき理由】

「〇〇がやりたくてこの業界に入った」という明確な目標がある場合、配属ガチャの職場に時間をかけるのはコストが高いです。

異動を待っても、希望部署に行ける可能性は低い

採用担当として見てきた現実を言います。

大企業では、1人の意向で人事は動きません。
「希望の部署に行きたい」と上司に言い続けても、「わがまま」として見られることが多く、むしろ評価が下がるケースもあります。
1年頑張れば異動できる、という保証は実際にはほぼありません。

第二新卒の市場価値は高い

「新卒1年未満で転職は不利」と思っているかもしれませんが、今の採用市場では違います。

採用担当として面接をしていると、第二新卒(新卒3年以内の転職者)を積極的に採用したい企業は多いです。
理由はこれです。

  • 社会人としての基礎マナーが身についている
  • 大企業の研修を受けてきた経験がある
  • 若手なのでポテンシャルで伸びる

特に「大企業で研修を受けてきた新卒」は、中小企業では即戦力として見てもらえます。
価値が高いうちに動いた方が、選択肢が広がります。

転職の面接で「配属ガチャが理由」は通用する

面接で「なぜすぐ辞めたのですか?」と聞かれたとき、「希望の部署に配属されなかった」という理由は、採用担当として十分に納得できる理由です。

「しんどかったから」「やりがいを感じなかったから」という後ろ向きな理由とは違い、「やりたいことへの意志がある」というポジティブな理由として受け取れます。
ただし、「次にやりたいことは〇〇で、そのために〇〇を選んだ」という具体的な軸を持っていることが前提です。

やりたいことが特にない場合【1年続ける中で見えてくること】

「希望は出したけど、そこまで強いこだわりがあったわけじゃない」という方は、まず1年続けてみることをおすすめします。

採用担当が配属を決める視点

採用担当として正直に言うと、配属先は「本人の希望」だけで決めているわけではありません。

研修中の観察、適性検査の結果、チームの人員バランスなど、複数の要素を見て判断しています。
学生本人が「営業向きだ」と思っていても、「実は事務処理の精度が高くて総務向きだ」と判断されることがあります。

私自身がそのパターンでした。
入社後に気づきましたが、電話での対応や報告よりも、じっくり考えてメールで整理する仕事の方が、明らかに向いていたんです。
採用担当が見ていた適性は正しかったです。

職場の人間関係が「仕事内容」より大事

離職理由の1位は毎年「人間関係」です。
これは採用担当として面接した数百人のケースを見ても、同じ傾向でした。

好きな仕事でも、一緒に働く人が合わなければ毎日が苦痛です。
逆に、希望の部署でなくても、信頼できる上司や仲間がいれば、仕事は続けられます。

今の職場の人を見てください。
「この人たちと一緒にいても苦痛ではない」と感じるなら、部署の内容よりも大きなメリットがあります。

社内公募制度を使う

大手企業では、「社内公募制度」を導入しているところが増えています。
1〜2年の実績を積んだ後、希望する部署に自分で手を挙げて異動できる制度です。

すぐに転職するのではなく、「今の部署で実績を作りながら、社内公募で希望部署を目指す」というルートも現実的な選択肢です。
自社にこの制度があるかどうか、人事部に確認してみてください。

配属ガチャを避けるための就活のコツ【次の転職・後輩向け】

次の就活や転職でミスマッチを減らすために、採用担当として有効だと感じた方法をお伝えします。

① 内定承諾前に配属先を確認する

内定をもらった段階で、「配属先についての考え方を教えてほしい」と企業に聞くことは、失礼ではありません。
採用担当として、こういった質問をしてくる学生を「入社意欲が高い」と感じることの方が多いです。

② 募集人数が少ない企業を選ぶ

大量採用の企業ほど、配属ガチャが起きやすいです。
1〜5名程度の少人数採用の企業は、最初から配属先が決まっていることが多く、「総合職だから全員どこでも」というわけにはなりません。

③ 職種別採用・専門職採用を選ぶ

エンジニア採用、経理職採用、マーケティング職採用のように、職種を絞った採用をしている企業なら、配属ガチャのリスクは大幅に下がります。

転職を決めた場合にやること

転職を決めたら、まず転職エージェントに相談するのが一番早いです。

求人サイトで自分で探すと、「また同じような選び方をしてしまう」リスクがあります。
エージェントなら、「やりたいこと・避けたい環境」を伝えるだけで、条件に合った求人を提案してもらえます。

第二新卒向けのサポートが充実しているエージェントを選ぶのがポイントです。
無料で使えるので、まず話を聞いてもらうだけでも十分価値があります。

まとめ

配属ガチャへの対処をまとめます。

やりたいことが明確にある → 転職を検討

  • 第二新卒の市場価値は高い
  • 「配属ガチャが理由」は面接で通用する
  • 価値が高いうちに動いた方が選択肢が広がる

やりたいことが特にない → 1年は続けてみる

  • 採用担当の配属判断には根拠がある
  • 人間関係が合えば続けるメリットは大きい
  • 社内公募制度で希望部署を目指す手もある

どちらを選んでも、「なんとなく」ではなく「自分なりの理由」を持って決めることが大事です。
理由があれば、次の面接でも説明できますし、後悔も少なくなります。

転職を考えている方は、こちらも参考にしてみてください。
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