
あの処理、やったかどうか毎回忘れるんだよなぁ。
確認するのも手間だし、自動化できないかな。
こんな悩みに答えます。
「承認期限のリマインドをまた手動でメールした…」
「入社手続きの案内、誰かに送り忘れていないか不安…」
総務をやっていると、こういう地味な通知作業がじわじわ積み重なってきますよね。
私も以前、毎月の締め日前になると同じ文面のリマインドを10名以上に手動送信していた時期がありました。200人もいると見てないって人は必ず出てきます。
正直、これに時間を使うのはもったいないと感じていました。
この記事では、総務担当が「ノーコード」で社内通知を自動化できるツール5つの紹介と、実際の設定ステップを紹介します。
IT部門に頼まなくても、自分の手で仕組みを作れることがポイントです。読み終えるころには「今日から始められる」具体的なイメージが持てるはずです。
結論:GAS一択
社内通知の自動化には以下5つが現実的かと。
- Yoom
- Make
- Zapier
- Microsoft Power Automate
- GAS(Google Apps Script)
総務担当にとって最もハードルが低いのは、
GAS(無料・カスタマイズ自由) です。
無料で汎用性も高いので。
まずは「どの通知を自動化したいか」を1つに絞り、小さく始めることが成功の鍵です。
社内通知の自動化とは?手動運用の3つの問題点
手動通知のリスク
「送った・送らない」問題は、組織が大きくなるほど深刻です。私が経験した中でも特に多かったのが以下の3つです。
① 送り忘れによるインシデント
担当者が休んだとき、誰も代わりに通知を出さず、承認フローが止まってしまったことがありました。とくに月跨ぎだと、業務が止まるだけでなく経理から苦情がきます。
② 担当者の業務属人化
通知作業は「あの人が善意でやってる。」になりやすい。引き継ぎ資料にも残りにくく、退職・異動で一気に崩れます。
③ 通知内容の統一ができない
人が手動で書くと、文面がブレます。伝えるべき情報が抜ける、トーンがまちまち、という問題が起きます。
自動化することでこの3つはすべて解消できます。
社内通知自動化ツールの選び方(総務担当向け3基準)
基準1:ノーコード or 低コード対応か
プログラミング知識がなくても使えるかどうかは最重要です。自分ができても他の人ができるかどうか、ですね。視覚的にフローを組めるツール(Yoom・Make・Zapier)なら、ITに詳しくない方でも設定できます。
基準2:使っているサービスと連携できるか
Slack・Gmail・Google スプレッドシート・kintone・Chatwork など、自社で使っているサービスとの連携が取れるかを確認しましょう。連携できないツールを導入しても意味がありません。
基準3:無料プランで試せるか
いきなり有料プランに課金するのは避けましょう。Yoom・Make・Zapierは無料プランで試せます。Google Apps Scriptは完全無料です。まず無料で動かしてから判断するのが正解です。
おすすめツール5選|無料・ノーコードで始められるものを厳選
表にまとめました。
| ツール名 | 無料プラン | ノーコード | 日本語UI | 向いているシーン |
|---|---|---|---|---|
| Yoom | ◎ | ◎ | ◎ | 国内ツール連携・ノーコード重視 |
| Make(旧Integromat) | ◎ | ◎ | △ | 複雑なフロー・コスト重視 |
| Zapier | ◎ | ◎ | △ | 海外ツール連携が多い場合 |
| Google Apps Script | ◎(完全無料) | ✕(コード必要) | ◎ | Googleワークスペース中心 |
| Power Automate | △(M365付帯) | ◎ | ◎ | Office365・Teams中心 |
Yoom(ノーコード・日本語完全対応)
国産のノーコード自動化ツール。日本語UIで直感的に操作でき、kintone・Slack・Gmail・LINE WORKSとの連携が豊富です。テンプレートも多く、社内通知の自動化を最短で実現したい方に最適です。
最近はAIまわりも充実してて、エージェントやアプリ操作、RPA機能などもあって、通知機能だけではなく、全体的な業務効率化にも展開できますね。
料金:無料プランは月200タスクまで。有料プランは月額3,000円〜(ビジネスプランで月2,000タスク)。月50回程度の通知自動化なら無料プランで十分です。(最新の料金プランはこちら)
Make(旧Integromat)
視覚的なフロー設計に優れたツール。無料プランで月1,000オペレーション使えます。複数条件の分岐や複雑なデータ加工が得意です。UIは英語中心ですが、慣れれば強力な武器になります。
料金:無料プランは月1,000オペレーション・シナリオ数2件まで。有料プランは月額$9〜(月10,000オペレーション)。複数の通知フローを同時に走らせるなら有料プランを検討。(最新の料金プランはこちら)
Zapier
世界最大級の連携プラットフォーム。対応アプリ数は6,000以上。海外ツールとの連携が多い環境に向いています。無料プランはフロー数に制限がありますが、シンプルな通知自動化なら十分です。
料金:無料プランはZap(フロー)5件・月100タスクまで。有料プランは月額$19.99〜。Slackへの通知1本走らせるだけなら無料プランで動きます。(最新の料金プランはこちら)
Microsoft Power Automate
Office365に含まれているため、Microsoft 365環境の企業なら追加コストゼロで使えます。TeamsやOutlookとの連携が強く、社内ポータルやSharePointとの相性も抜群です。
料金:Microsoft 365 Business Basicプラン(月額750円〜)に含まれています。単体では月額$15〜。すでにMicrosoft 365を使っているなら、追加費用なしで始められます。
Google Apps Script
GoogleのJavaScriptベースの自動化環境。
完全無料で、スプレッドシートのデータを読んでメールを一斉送信する、といった処理を柔軟に組めます。コードが必要ですが、ChatGPTに書いてもらえば非エンジニアでも動かせる時代です。
料金:完全無料。Googleアカウントがあればすぐ使えます。ただし1日の実行時間に上限(6時間/日)がありますが、通常の通知自動化では上限に達することはほぼありません。
たとえばスプレッドシートの日付列を読んで、3日前にGmailでリマインドを送る処理は以下のコードで動きます(ChatGPTに「GASでスプレッドシートの日付3日前にGmail通知」と頼めば同様のコードが出てきます)。
function sendReminders() {
const sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();
const today = new Date();
const data = sheet.getDataRange().getValues();
for (let i = 1; i < data.length; i++) {
const deadline = new Date(data[i][1]); // B列:期日
const email = data[i][2]; // C列:送信先メール
const subject = data[i][3]; // D列:件名
const daysLeft = Math.ceil((deadline - today) / (1000 * 60 * 60 * 24));
if (daysLeft === 3) {
GmailApp.sendEmail(email, subject + "【3日前リマインド】",
deadline.toLocaleDateString() + " が期日です。ご確認ください。");
}
}
}
このスクリプトをトリガーで毎朝実行するよう設定すれば、スプレッドシート管理の期日を自動でリマインドしてくれます。※ただし@gmail で送信されるので注意です。
会社規模別:どのツールを選ぶべきか
ツール選びに迷ったら、会社規模で絞るのが一番早いですが、
悩んでいる状態だと思うので、GASでいいと思います。
| 会社規模 | おすすめツール | 理由 |
|---|---|---|
| 〜30名 | Yoom / Google Apps Script | 無料プランで十分・導入ハードルが低い |
| 30〜100名 | Yoom / Make | 複数フロー・複数部門への展開が必要になる |
| 100名以上 | Power Automate / Make | Microsoft 365環境が多く、管理者権限での一元管理が必要 |
Googleワークスペースを全社で使っているなら、規模に関わらずGoogle Apps Scriptとの組み合わせが最もコスパが高いです。
【ツール別】社内通知の自動化設定ステップ(Yoomの例)
ここではYoomを使った「フォーム送信 → Slack通知」の設定手順を紹介します。他のツールも考え方は同じです。
ステップ1:アカウント作成・連携設定
- Yoom公式サイトにアクセスし、無料登録(メールアドレスのみで完了)
- 「マイアプリ」からSlackとGoogleフォーム(またはkintoneなど)を連携
- OAuthで認証するだけ。5分以内に完了します
ステップ2:フロー作成(トリガー設定)
- 「フロー作成」→「スクラッチで作成」を選択
- トリガーに「Googleフォームが送信されたとき」を設定
- フォームIDを入力してテスト送信。データ取得を確認
ステップ3:通知チャネル設定
- アクションに「Slackにメッセージを送信」を追加
- 通知先チャンネルを指定
- メッセージ本文にフォームの回答内容(変数)を埋め込む
例:{{申請者名}}さんから申請が届きました。内容:{{申請内容}}
ステップ4:テスト・本番運用への移行
- テスト実行でSlackに通知が届くか確認
- 問題なければフローをONに切り替え
- 1週間運用してから関係者に展開
業務パターン別おすすめ構成
紹介したツールでの設定構成を考えてみました。
| 業務シーン | おすすめツール | トリガー例 | 通知先 |
|---|---|---|---|
| 承認フローのリマインド | Power Automate / Yoom | 申請から48時間経過 | Slack / Teams |
| 入退社の手続き案内 | Yoom / Make | 入社日の7日前 | メール・Slack |
| 期日リマインド(契約更新等) | Google Apps Script | スプレッドシート日付と照合 | Gmail |
| フォーム送信後の自動確認メール | Zapier / Yoom | フォーム送信 | 申請者メール |
| 勤怠未申請アラート | Power Automate | 打刻なし判定 | Teams |
よくある失敗と対処法
失敗1:一度に全部自動化しようとして挫折する
→ 1つの通知フローから始める。全部やろうとすると設定が複雑になり、途中でやめてしまいます。まず「一番手間なもの1つ」を選びましょう。
失敗2:テストせずに本番運用して誤通知が発生する
→ 必ずテスト送信を行い、本人か小グループで検証してから展開。私も最初は盛大に誤通知してしまいました(同じ人に20通以上届いたことも)。
失敗3:フローが壊れていても誰も気づかない
→ エラー通知の設定を忘れずに。Yoom・Makeともに「フロー失敗時に通知」機能があります。自動化したからこそ、壊れたときに気づけない盲点があります。
メリット・デメリット
メリット
- 手動作業がゼロになり、確実に通知が届く
- 担当者不在でも業務が止まらない
- 通知内容・タイミングが標準化される
- 総務スタッフの時間を本来の業務に使える
- GASならJavaScriptを学べる
デメリット
- 初期設定に数時間かかる(ただし一度やれば終わり)
- ツールの仕様変更・連携切れが起きることがある(定期確認が必要)
- 無料プランはオペレーション数・フロー数に上限がある
参考:他にも使えるツール一覧
5選以外にも、特定のシーンで有効なツールがあります。すでに使っているサービスに通知機能が内蔵されている場合は、新しいツールを導入しなくて済むケースもあります。
| ツール名 | 特徴 | 向いているシーン |
|---|---|---|
| Slack Workflow Builder | Slack内で完結・ノーコード | Slackがメインのチームの社内通知 |
| Chatwork Bot | APIで通知送信・無料 | Chatworkを全社で使っている場合 |
| kintone プラグイン | kintone内でリマインド・通知設定 | kintoneで業務管理している場合 |
| Microsoft Teams Webhook | 外部サービスからTeamsに通知 | Teams中心で簡易通知だけ欲しい場合 |
| LINE WORKS Bot | LINE WORKSに通知送信 | LINE WORKSを使っている中小企業 |
よくある質問(FAQ)
Q:プログラミングの知識がないと使えませんか?
A:Yoom・Make・Zapier・Power Automate はノーコードで使えます。Google Apps Scriptはコードが必要ですが、ChatGPTに「GASで〇〇する」と頼めば書いてもらえます。コードを理解できなくても動かすことはできます。
Q:無料でどこまでできますか?
A:Yoomの無料プランでは月200タスクまで。月50回程度の通知なら無料で十分です。Googleスプレッドシートを中心に使うならGoogle Apps Scriptが完全無料でおすすめです。
Q:kintone・Chatworkとも連携できますか?
A:Yoomは両方に対応しています。Makeでも連携可能です。Zapierはkintone連携が限定的なため、国内ツール中心の場合はYoomが無難です。
Q:どのくらいの時間で設定できますか?
A:シンプルなフロー(フォーム送信 → Slack通知)なら、初めてでも30〜60分で設定できます。私が初めてYoomで設定したときも1時間かかりませんでした。
Q:月額コストはどのくらいかかりますか?
A:小規模な通知自動化(月100回以内)なら無料プランで賄えます。複数部門・複数フローを運用するようになってからYoomの有料プラン(月1,980円〜)を検討するのが現実的です。
まとめ
- 社内通知の手動作業は、送り忘れ・属人化・文面ブレの3つのリスクを生む
- ノーコードツール(Yoom / Make / Zapier)なら、ITスキルなしで自動化できる
- まず「一番手間な通知1つ」を選び、小さく始めることが成功の近道
- テスト・エラー通知設定を忘れずに行うことで安定運用できる
- 会社規模・使用ツールで選ぶ:〜30名はYoom、100名以上はPower Automateが現実的
手動通知からの卒業は、思っているよりずっと簡単です。まず1フローだけ作ってみてください。「あ、これで動くんだ」という感覚を得たら、あとは自然と広げていけます。
どこから始めるか迷っている方へ
社内通知の自動化は「最初の1フロー」が一番の壁です。
「Yoomを試してみたいけど、何から手をつければいいか」という方に向けて、「総務の自動化すべき業務15選|RPA・AI・Excel別に総務歴10年が解説」も書いたのでぜひごらんください。
自分が実際に試して効果があったツールや設定例を中心にまとめています。
Yoom・Make・Zapierはいずれも無料登録してすぐ試せます。まずアカウントを作るだけでOKです。触ってみると「意外と簡単だった」と感じるはずです。