「総務部って、実際に何をしているの?」
就活や転職で総務部を志望しても、1日の仕事がイメージしにくいですよね。
営業なら「商談して売上を作る」と分かりやすいですが、
総務は「なんでも屋」みたいで、何をしているのか外からは見えません。
総務の1日は、「定常業務」と「突発対応」の繰り返しです。
私は新卒から総務・人事・経理を10年以上担当し、採用業務を主軸に勤怠管理から契約書管理まで実際にこなしてきました。
リアルな1日をお伝えします。
この記事を読み終えたら、「自分が総務部に向いているかどうか」まで判断できるはずです。
総務部の1日のスケジュール【実例・製造業200人規模】
会社の規模や業種によって多少違いますが、私が実際に経験した製造業・200人規模の会社での1日をご紹介します。
9:00 出社・メール・チャットチェック(約30分)
朝イチはメール、チャットの確認から始まります。
総務には社内外からメールが集まります。
社会保険事務所からの通知、社員からの有給申請、業者からの見積もり…。
「今日中に対応が必要なもの」を仕分けるだけで30分かかることもあります。
私はメールを確認しながら、即対応できるものはして、時間がかかるものはその場でTo-Doリストを組み立てる習慣をつけていました。
朝の時間は邪魔が入らないので一番集中できます。
10:00 勤怠チェック・書類処理(約30分)
毎朝の定常業務として、前日の勤怠データを確認します。
- 打刻漏れはないか
- 残業が多すぎる社員はいないか
- 休日出勤の申請が出ているか
地味ですが、1日でも放置すると給与計算のときに一気に積み重なります。
200人規模でも、毎日コツコツ確認していれば月次処理は意外とスムーズなのです。
書類処理は平行して進めます。
入社・退社の手続き書類、社会保険の変更届、役所への提出書類など。
期限が決まっているものから片付けないと、後々しっぺ返しがきます。
10:30 社内問い合わせ対応(断続的に発生)
この時間帯から、社内からの問い合わせが増えてきます。
「育休の申請って、いつまでに出せばいいですか?」
「健康保険証をなくしてしまったんですが…」
「備品の発注ってどこに頼めばいいんでしたっけ?」
1日に5〜10件はこういった問い合わせが来ます。
そのたびに手を止めて対応するので、午前中はなかなか予定通りに進みません。
「総務は忙しそうに見えないのに、なぜか残業している」という謎は、これが原因なのです。
割り込み対応が多すぎて、本来の業務が後ろ倒しになるんですよね。
12:00 昼休み
昼休みは比較的静かです。
ただ、採用担当の場合は昼休みに面接を入れることも多く、ゆっくり休めない日もあるのがリアルです。
13:00 採用業務・面接対応
午後は採用業務が中心になることが多いです。
面接のセッティング、候補者への連絡、選考管理システムの更新…。
面接当日は受付・案内から始まり、面接官のサポート、終了後の合否連絡まで対応します。
採用は会社の未来を決める仕事です。
「この人は本当に活躍できそうか」と真剣に考えながら面接に入るのは、単純な事務処理とは違う緊張感があります。
15:00 月次・定期業務
月末が近づくと、定期的な業務が重なります。
- ①給与計算のデータ締め
- ②社会保険料の納付手続き
- ③備品の棚卸し
- ④36協定の残業時間チェック
これらは「月に1回だから楽」ではなく、締め切りが固定されているのがプレッシャーです。
給与計算だけは絶対に遅れられないので、月末の1週間は特に気が抜けません。
16:00 問い合わせ増加(営業帰社タイム)
これもリアルですが、16:00ごろになると営業さんが帰社します。
そうすると問い合わせが激増します。製造業でもあるので、現場業務が落ち着いた管理者からの問い合わせも加わり、この時間帯が一番忙しい…というパターンも多いです。
17:00 翌日の準備・メール返信
退勤前に、翌日に持ち越すタスクを整理します。
未返信のメールを確認して、急ぎのものだけ片付けてから帰ります。
ここで溜め込むと翌朝がつらくなるので、「今日やること・明日でいいこと」の仕分けが一番得策です。
全部確実に終わらせようとすると精神的に辛くなるので、しっかり取捨選択できるように意識しています。
総務部の主な仕事内容
1日の流れの中に出てきた業務を、改めて整理します。
主な仕事は3つのカテゴリーに分けられます。①人事・採用まわり②経理・労務まわり③総務まわり、それぞれ詳しく見ていきましょう。
①人事・採用まわり
- 新卒・中途採用の選考管理
- 入社・退職の手続き
- 勤怠管理・残業チェック
- 社員研修の企画・運営
②経理・労務まわり
- 給与計算・賞与計算
- 社会保険・雇用保険の手続き
- 経費精算のチェック
- 年末調整
③総務まわり
- 備品管理・発注
- 社内制度の整備・更新
- 契約書の管理
- 社内イベントの企画・運営
- 役所・社労士・税理士との連絡調整
「こんなに多いの?」と思いますよね。
人数が少ない会社ほど、一人が担当する範囲が広くなります。
私も最初の3年間は総務・人事・経理を1人で兼務していたので、覚えることが多すぎてパンクしそうでした。
総務部の「大変な部分」と「やりがい」
大変な部分:突発対応
一番しんどいのは、「突発対応」です。
「退職したいと社員が言い出した」
「労働基準監督署から調査が入った」
「社員が労災になった」
こういった事態は、予告なく発生します。
しかも、どれも「後回しにできない」緊急度の高い案件ばかりです。
その日の予定が全部飛んで、気づいたら残業…というのは珍しくありません。
やりがい:静かな達成感
逆に、やりがいを感じる瞬間もあります。
採用で入社した社員が活躍しているのを見たとき。
整備した社内制度を「使いやすくなった」と言ってもらえたとき。
給与計算が1円の狂いもなく完了したとき。
表には出ない仕事ばかりですが、「会社が回っているのは自分たちのおかげ」という静かな達成感はあります。
総務部に向いている人・向いていない人
向いている人の特徴4つ
総務部に向いているのはこんな人です。①マルチタスクが得意②細かい作業も苦痛じゃない③人の相談に乗るのが好き④急な変化に対応できる柔軟性がある、それぞれ詳しくみていきましょう。
- ①マルチタスクが得意:1日に何度も割り込みが入り、複数の業務を並行して進めます
- ②細かい作業も苦痛じゃない:勤怠チェックや書類確認など、地道な作業が毎日続きます
- ③人の相談に乗るのが好き:社員からの問い合わせ対応が1日5〜10件は来ます
- ④急な変化に対応できる:突発案件が予告なく入り、その日の予定が変わることが当たり前です
向いていない人の特徴
- 1つのことにじっくり集中して取り組みたい人
- 人と関わるのが苦手な人
- 急な変更にストレスを感じやすい人
「総務部は地味でつまらなそう」と思っているなら、実際に入ってみると意外とにぎやかな仕事だと感じるはずです。
逆に「静かに集中して仕事したい」という人には、正直しんどい環境かもしれません。
総務部のキャリアと将来性
「総務部ってキャリアになるの?」という疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
総務の経験は、確実に市場価値があります。
労務・採用・経理の知識は、どの会社でも必要とされます。
特に採用経験は、人材業界や企業のHRBPへの転職にも活かせる強みなのです。
ただ、「なんでも屋」として動いていると、専門スキルが身につきにくい側面もあります。
私の場合は7年間の生産管理経験を活かして社内SEの役割も担うようになりましたが、ExcelやプログラミングのスキルをDX対応で独学で磨いていたのが転換点でした。
総務の仕事をこなしながら、簿記や社労士、ITパスポートなどの資格を取得しておくと、キャリアの幅が一気に広がります。
簿記3級なら3ヶ月の独学で合格できますし、総務の仕事でも即使える知識が身につきます。
やってみる価値は十分あります。
今の総務の仕事が合わないと感じたら
「総務部の仕事はわかった。でも、今の職場の雰囲気が合わない…」と感じている方もいるでしょう。
そのまま我慢し続けると、3年後も同じ状況で消耗しているかもしれません。
総務の経験は転職市場でも評価されます。
特に採用・労務経験があれば、人材会社や大手企業のHR部門への転職も十分狙えます。
「今すぐ転職しなくても」という段階での登録でOKなので、まず転職エージェントに登録して市場価値を確かめてみるのがおすすめです。
まとめ
総務部の1日をまとめます。
- 午前:メール・勤怠チェック、書類処理、社内問い合わせ対応
- 午後:採用業務、月次処理、突発対応
- 夕方:翌日の準備・タスク整理
「ルーティン作業」と「突発対応」が混在しているのが総務の特徴です。
計画通りに進まない日の方が多いですが、それに慣れると逆に「自分がいないと回らない」という存在感を感じられるようになります。
もし「総務部で働くイメージはできたけど、自分に向いているか分からない」という方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
→ 総務部に向いている人の特徴5選
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