簿記3級|独学合格までのロードマップ!勉強方法とおすすめのテキストをご紹介

「簿記3級は独学で受かる?」
「簡単だってきくし安く済ませたい!」
「どれくらい勉強したら良い?」

簿記3級合格を、独学で目指している人向けの記事です。

ポイントは3つ
  1. 独学で合格できる
  2. 3か月やったらだいたい受かる
  3. テキスト、問題集を繰り返すだけでOK

簿記2級まで独学で受かった経験からお話ししていきます。

※2級まで独学でいけるので、経理職などバリバリ活用したい人は、3・2級を独学で頑張って、実務に足りないなと思う部分を1級のスクールに通って復習する感じがコスパいいです。

本記事の内容

3級取得までの流れと勉強方法、試験概要を記載しています。

本記事では、合格のイメージが湧いてくるよう簿記3級について徹底的にまとめました。
それでは、以下の内容で解説していきます。

  1. 簿記3級は独学でも合格できる理由
  2. 独学の勉強方法とおすすめのテキスト
  3. 簿記を理解するコツ
  4. そもそも簿記とは何か?
  5. 簿記3級合格のメリットについて
  6. 日商簿記3級試験の概要
  7. まとめ:まずはテキストからでOK

簿記3級は独学でも合格できる理由


簿記3級は、「テキスト→問題集」を3周すれば独学でも受かるレベルまでいけます。

合格率が約50%ですが、落ちる人のほとんどが「数字が苦手」「テキスト1周もできない」って途中で辞めた人です。

「楽勝」「ノー勉」では行けませんが、まずは、テキストを2周してみてから適性を判断してみてください。ほとんどの方が合格が見えてくると思います。

なぜ独学でも合格可能か?

簿記3級は、「ルールを覚えるだけ」だからです。

例えば、サッカーだと、遊んでいるうちにルールを覚えますよね。
簿記をサッカーに当てはめると以下の感じです。

  • 簿記3級→手を使ってはいけない、相手ゴールにボールをいれたら得点
  • 簿記2級→オフサイド、フォーメーションなどの戦術
  • 簿記1級→勝つためにはどうしたら良いか方法論、分析

「手を使ってはいけない」のルールくらいなら、公園で遊んでても覚えることができますよね。

簿記3級では、テキストを読んでいる内に、簿記が何をしているのかなんとなくわかってくる。という感じです。

簿記2級への飛び級は?

オススメしません。
なぜなら、簿記2級は3級の内容を前提に構成されているからです。

経理経験ありプラス、2級の勉強を始めて6~10か月かけるならアリですが、
6か月を簿記2級に力を注ぐより、
簿記3級(3か月) + 簿記2級(3か月)した方が、効率が良いです。

まずは3級に集中することをオススメします。

独学の勉強方法とおすすめのテキスト


勉強方法はいたってシンプルです。

  • テキストを読む
  • 問題集を解く

「テキスト→問題集」を3周繰り返します。

勉強時間の目安

3か月あれば合格できるレベルまでいけます。

テキスト→毎日30分・・・2週間で1周
問題集→週末2時間・・・1か月で1周

3周終えるころには、ちょうど3か月です。
私は、継続してコツコツできないタイプなので、週末にまとめて勉強してました。

たまに、2週間で合格できたって人もいますが、元々経理に明るい人だったり、1日10時間勉強してる人だったりします。

あまり参考にしない方がよいです。
3か月間を意識しましょ。

勉強方法①/テキストを読む

テキストを読んで、
各章の最後にある例題を解くだけでOKです。

1週目は、よくわからないと思いますのでサラっとで良いです。

深く理解しないことがコツです。

問題を解いて深まる知識もあるので、2週目に任せましょう。

おすすめのテキストはこれです。
ベストセラーです。

実は、以下の2冊も持ってましたが…

結局、[スッキリわかる 日商簿記3級]を繰り返し読んで勉強してました。

おすすめする理由は、次の通りです。

  • 一番スッと内容が入ってきた
  • イラストが直感的でわかりやすい
  • 実際にこれで合格できた

値段も1,100円とめっちゃ安いです、
都会のランチ1回分くらいですね。

イラストが可愛いから内容が薄いのでは?
と思うかもですが、そんなことありませんでしたよ。

逆に、読み返すハードルが低くて、繰り返し読めたのが良かったです。

勉強方法②/問題集を解く

しかし、テキストの例題は、試験用としては不十分なので、問題集も解いておきます。

そうしないと本番で「習ってないぞ!?」って部分が出てきます。

※残念ながら、テキストと問題集一体型の良い教材はありませんでした…。

TACの問題集が一番良かったです。
2級でもお世話になりました。

この問題集をしっかり解いたら3級…いけます。

問題を解くときのコツ

問題を解くときのコツは…、

わからないところは飛ばすことです。

浅く広く、簿記全体の流れを把握できるように意識するのが良いです。

70%の正解率で合格できるので、わからないところに時間をかけるのは得策ではありません。理解しやすい問題は8割くらいあるので、そこを重点的に学習しましょう。

飛ばすのは不安かもですが、
2級を勉強した時にやっと3級の内容が理解できる感じです。
3級を深掘りするより、サクッと進めて2級を目指す方が効率的です。

しかも、
「飽きて問題集3分の1くらい手つかず。」
「何しているのかサッパリわからない。」
という状態でも合格できたので安心してください。

直接テキストに書き込むことをおすすめします。

私はケチって違う紙に解答を書いていましたが、どこまでやったのかわからなくなり面倒になりました。
だから3分の1で放り投げた次第です笑

スクールが不要な理由

独学とスクールどっちがいい!?
って悩むかもですが、独学で十分です。

独学なら、テキスト、問題集、受験料合わせて約8,000円で済みますが、
スクールは1万円以上+受験料します。

実は、スクールで3級合格しても、実務にはほど遠いです。

なぜなら、独学でもスクールでも同じ3級。
3級をかみ砕いて教えているにすぎません。

正直、3級でスクールを推しているのはセールストークですね。

スクール・通信講座はカリキュラムが組まれていて、動画も何処でも視聴できることがメリットですが、YouTubeの無料コンテンツありますし、動画は電車の中で復習に使うくらいがおすすめです。

私自身、独学で2級合格しているのでそう考える次第です。

もちろん、スクールを使えば合格率アップするとは思いますが、独学でできるのに、高いお金を払う必要はあるのかなぁって思っちゃいます。

もちろん、1級まで走り続けたい。
独学が自分には向かない、という方は利用して良いと思いますよ。

簿記を理解するコツ


ひとつ、独学する時につまづきやすいポイントを解説します。

このポイントを押さえておけば、かなり効率の良い学習ができると思います。
簿記への理解が深まって2級独学合格まで繋がっていきます。

※簿記に触れたことのない人は「なにこれ!?」ってなると思いますが、簿記の話なので読み飛ばして大丈夫です。
≫このトピックを飛ばす
ポイント:ゴールをイメージすること

理解するポイントは、

簿記のゴールである、「貸借対照表」と「損益計算書」をイメージすることです。

テキストの最後の方で登場します。

以下の画像が、貸借対照表と損益計算書の例です。

貸借対照表
損益計算書

大分類として以下のように分かれていますよね。

借方(左側) 貸方(右側)
資産 負債、純資産
費用 利益

そして、以下のように加減していきます。

資産が増えたら借方(左側)
資産が減ったら貸方(右側)
費用が増えたら借方(左側)
利益が出たら貸方(右側)

発生したお金の動きを、このように左右に振り分けることが簿記のルールです。

という感じです。

私が学習し始めたころに陥ったのは、
[借方、貸方]って何?左右に振り分けるの意味不明なんだけど!?でした。
(語源も気になって調べたり、こんな本[帳簿の世界史]を読んだりしましたが、諸説あってさらに謎です。あまり深掘りしない方がいいかもしれません。)

でも、「左右に振り分ける」ってだけ理解できていたら、知らない問題が出てきても対応できますのでご安心を。

合格できるレベルはどれくらいか

「どれくらい理解出来たら、合格できるのか。」と心配になってきますが、
テキストを見なくても、問題と答えがイメージできるレベルになればOKです。

ここまで理解できたら、3級合格は確実だと思います。

例えば…、

当座預金に現金預けた
[借方:当座預金/貸方:現金]
商品仕入れた
[借方:仕入&仮払消費税/貸方:買掛金]

こんな感じですね。

だいたい、テキストを3周したら記憶に定着すると思います。
このレベルを目指してみてください。

早く勉強を始めたい方は…

さて、簿記の独学方法についてイメージが湧いてきましたでしょうか?

以下からは
そもそも簿記とは何か?
簿記3級合格のメリットについて
日商簿記3級試験の概要
など、簿記全体の話をしていきます。

さっさと勉強はじめたいという方は、最下部の「まとめ:まずはテキストからでOK」におすすめしたテキストのリンクを貼っているので、ぜひそこからテキストを買って勉強を始めてみてください。

自分に向いてるかな?と悩んでる方も、テキストだけなら1,100円なので、まず読んでみてから決めるのもアリです。
≫最下部へ飛ぶ

そもそも簿記とは何か?


さて、学習を始める前に、「簿記とは何か?」を把握しておくと、今後の勉強の質が全然違ってきますのでご紹介しておきます。

簿記の全体像

簿記とは”帳簿記入”の略で、利益計算、帳簿作成など企業経理のために、お金の流れを記録するルールのことです。

1~3級まであって、3級はその入門レベルです。(1級の上は、税理士の科目で[簿記論]があります)

帳簿とは「日記帳」「仕訳帳」「総勘定元帳」などのことです。これをもとに、損益計算書(利益の計算)、貸借対照表(財務状況)を作成していきます。

多分、専門用語でよくわからないかもしれませんが、簿記3級では使いません。
今は「ふーん」くらいで大丈夫です。

企業がそれぞれ異なるルールで利益計算していたら、ちゃんと儲かっているのかわからないですよね。
そのために帳簿に記入するルールを定めているのです。

簿記は税金の元になる

もう少し掘り下げると、帳簿記入の最終目標は「利益計算」「税金の算出」です。
お金の流れは以下の感じです。

お金が動く

そのお金は何なのか評価する
通信費?広告費?など…(会計学)

帳簿に記入する
損益計算書、貸借対照表の作成(簿記

結果をみて税金を計算(税法)

同じルールで計算しないと、企業によって税金が違って不公平になりますし、どう評価していいのかわからなくなりますよね。

ここまで聞くと「なんだか難しそう…」と思うかも知れませんが、ルールを覚えるだけですから心配ありません。

簿記3級合格のメリットについて


簿記3級を取得するメリットを解説していきます。
以下の4つの視点から解説してきます。

  • ビジネスの基礎を学べる
  • キャリアアップにつながる
  • 程よい難易度で充実感あり
  • 専門職になれる

ビジネスの基礎を学べる

すべての企業が簿記のルールに則って商売をしています。

サラリーマンや個人事業主でも、所得を得るなら納税しなければいけません。

お金の流れを記録するルールが簿記でしたよね。

「いつか独立したい。」
「会社で出世したい。」
「フリーランスで自由に生きたい」

こう思う人は多いのではないでしょうか?

でも、サラリーマンでも個人経営者でも、利益計算は必ずしなければなりません。

「出世しなくてもいいや。」って思っていても、年齢を重ねると、いつか管理職ポジションになります。

だから、簿記がどんな場面でも役に立つスキルなのは間違いありません。

私も、現在は経理から離れましたが、保管すべき書類の判別やデータの残し方、イレギュラーな処理の時などに活用しています。

先輩社員も意外と経理を知らないので、よくイレギュラーな処理の相談がきます。
他の社員より一歩リードですね。

キャリアアップにつながる

残念ながら、簿記3級では活用には遠いですが、2級をとったらだいぶ有益です。

そのための足掛かりとなります。

出世や独立などキャリアアップを目指すなら必須のスキルです。

程よい難易度で充実感あり

独学合格者が多いように、しっかり勉強すれば受かるシステムが構築されています。
受講者が多く、情報も多く出回っている点も助かります。

弁護士や税理士のように、合格するまで何年も勉強し続ける必要はありません。

簿記は程よい難易度です。

合格に向けて勉強したり、合格した後の達成感で「充実した時間を過ごしたな~」って思います。

資格と言えば簿記、みたいなのも程よい難易度だからだと思います。

専門職になれる

比較的簡単にとれる資格ですが、経理職に就職しやすくなるのがポイントです。

派遣社員になっても、事務職だけではなく、経理事務を斡旋してくれるそうです。
経理は簿記の知識が無いと務まりませんので、立派な専門職です。

何のスキルもなくて将来不安…、とりあえず何か前に進みたい。っていう人にもおすすめです。

日商簿記3級試験の概要


最後に、簿記試験について知っておきましょう。
応募方法はもちろん、スケジュールや合格者数なども知っておくと、モチベーションにつながりますよ。

概要

主催は商工会議所です。
商工会議所HPより参照)

  • 応募:商工会議所HPでネット応募
  • 受験日:毎年2、6,11月
  • 受験料:2,850円
  • 出題:商業簿記
  • 時間:120分
  • 合格基準:70%以上
  • 準備物:鉛筆、消しゴム、電卓

※コロナで中止の場合あり

簿記3級の受講者数と合格者数

以下の画像通りです。
商工会議所HPより抜粋)
簿記3級受講者数と合格者数
毎年、50%が合格していますね。
難易度は優しい方ですが、数字が苦手だったり馴染まない人もいるようです。

まとめ:まずはテキストからでOK

以上、いかがでしたか?
独立合格までのイメージはわいてきましたでしょうか?

独学でも合格は可能です。

独学なら1万円もかからず、ビジネスの基礎を学べて、経理の知識まで身に付きます。
非常にリーズナブルで良い勉強だと思います。

「自分に向いているかな…。」
「途中で止めたらもったいないな」
って不安もあると思います。

そんな時は、テキストだけなら1,100円くらいなので、読んでみてから受験するかどうか考えてみるのもOKです。

まずは、テキストを1時間読んでみましょう。
思い立ったが吉日。

あ、電卓を持っていない人は買っておきましょう。
私は、安物を買って「ボタンが押しづらい!」
って買い替えたので、できれば1,500円以上のものがオススメです。
≫Amazon電卓ランキング

おすすめしたテキスト、問題集


おまけ:面白いですよ

コメント