自己分析のコツは強みと弱みを掛け合わせること【採用担当が教えます】

自己分析ってよく聞くけど「強み・弱みはどんなものがあるのだろう。アピールしたいけど、みんなと同じようになって差別化が難しいよなぁ。」

多くの人が「強み」をアピールしがちですが、それだと似たり寄ったりで目立つ学生にはなれません。

自己分析のコツは「弱み」も混ぜ合わせてオンリーワンのアピールを目指すことです

私が実際に採用担当として多くの学生と接した経験から、その理由と方法を解説していきます。

強み、弱みの種類

まず、よく聞く「強み」と「弱み」の例を挙げますね。

強み→主体性、課題発見力、粘り強さ、協調性、論理的思考力、明るさ、素直さ、想像力、行動力
弱み→わがまま、流されやすい、優柔不断、自己中心、悲観的、心配性

自己分析をしたら上記のような特徴が出てくると思います。

多くの人が弱みを無くしてしまう

以下のように、多くの人が弱みを避けてしまいます。

  • 弱みを言わない
  • 弱みを強みに言い換える

例えば、以下のように言い換える感じです。

我が強い→リーダーシップ
流されやすい→協調性
優柔不断→柔軟性
計画性がない→行動力
自己主張が強い→積極性
独断的→主体性
心配性→責任感
楽観的→ポジティブ
神経質→几帳面

でも、これだとよくあるテンプレ学生みたいになってしまいますよね。

じゃあ、どこで差別化するかというと体験談になりますが、アルバイトや部活、勉強…人と違う行動をとった人はほとんどいないので、これもテンプレになります。

オンリーワンになるためには、弱みも使うことが重要です。

弱みの使い方を解説していきます。

強みと弱みは織り混ぜて使う

弱みが無いことは素晴らしいですが、そんな人間は存在するでしょうか?

例えば以下の二つのアピールを比べてみてください。

「私はポジティブな性格で将来のためなら努力を惜しまない人間です。
それを周りに認められ部長をしていましたが、部員が過ごしやすくなるにはどうしたらよいのだろうとヒアリングした結果、積極的にコミュニケーションを図りました。
そのおかげで部員のモチベーションも上がり、全国大会に出場することができました。
私は自分で考えて行動でき、コミュニケーションが取れる人間です。」
「私は心配性のため良く悩むので、将来のために準備を怠りません。
その慎重な姿勢が認められ部長をしていましたが、はじめはどうしたらよいのかわかりませんでした。
部員にヒアリングしたところ、コミュニケーションが少ないということですので、積極的にコミュニケーションを図るようにしたら部員のモチベーションが上がり、全国大会に出場することができました。
私は心配性ですが、おかげで周りの意見を聞き行動することで、結果を残すことができました。」

後者の方が、親近感がわきませんか?

違いは「心配性だけど…」「わからなかったけど…」と弱みをみせたところです。

セールスでも「この商品は安くてお得です。買って損はしません。」ってメリットだけ言われると警戒しませんか?

「この商品は安くてお得ですが、海外製なので壊れたら部品の取り寄せに時間がかかります。でも過去3年間で壊れた実績はありません。」って言われた方が、じゃあ買おうかなって気持ちになりますよね。

人間はデメリットも提示された方がかえって安心するので、弱みを無くすよりも、それを理解して行動したことをアピールするのがGOODです。

オンリーワンのアピールにする

他者との差別化は難しいです。

リーダーシップをとれる部長は部の数だけいますし、自分より行動力ある人なんてたくさんいるし、頭のいい人なんて数えきれないほどいます。

そうやって考えていると「自分の強みって何が良いのだろう、同じ様な人たくさんいるんじゃないか?」って悩みますよね。

でも、それは「弱み」と掛け合わせることで解決することができます。

先程の例を使って比較してみましょう。

ポジティブで行動力があって責任感もある
心配性だけど行動できて周りに配慮ができる

前者の「ポジティブ × 行動力 × 責任感」ではなく、後者の「心配性 × 行動力 × 協調性」の方が人間味がありますよね。

このように弱みを無くすのではなく有効活用することによって、自分という人間をありのまま表現することができ他者との差別化を図ることができます。

自分に合ったアピール方法

それでは、具体的のはどのようにアピールしたらよいのでしょうか。その考え方をご紹介します。

アピールには以下の3点を軸に考えていくことが重要です。

  • 企業側の視点を考える
  • 客観性をもたせる
  • 持たせたい印象を一つに絞る

順番に説明します。

企業側の視点を考える

一番重要なのが、企業がどのような人材を欲しているか考えることです。「活躍してくれそう。」「一緒に働きたい。」と思わせることです。

そのためには表現を考えなければいけません。例えば、同じ”リーダーシップ”でも以下のように捉え方が変わってきます。

  • 部長として部員と積極的にコミュニケーションを図り信頼を得ることができました。その結果、今でも毎日のように会ったり連絡したりする仲になりました。→楽しそうでいいけど業務に打ち込んでくれるかな…。
  • 部長として部員と積極的にコミュニケーションを図り信頼を得ることができました。その結果、今でも連絡は良くしていて、悩みなども相談をしてくれるようになりました。→みんなから信頼されてるんだなぁ。業務をちゃんと解決してくれそう。

という感じです。

企業が欲している人材を上手くとらえることができたら、自分がどのようにアピールしたらよいのか見えてきます。

客観性を持たせる

話に客観性を加えることによって信ぴょう性をもたせることができます。

極端ですが、「行動力がある」っていわれても具体的にどう行動したのか言わないと信ぴょう性が無いですよね。

なので、必ず自分のアピールには客観性を持たせましょう。

客観性とは「具体例」「体験談」「数字」などです。

「他人の意見」や「ポジション」は、はっきりいってねつ造できるので信ぴょう性はありません。面接官は必ず深堀りしてくるので、ちゃんと返答できることにしておきましょう。

持たせたい印象を一つに絞る

多くの人が陥りがちなのが、あれもこれも伝えすぎてしまうことです。

「コミュニケーション力、行動力があって責任感もあります。」って強みアピールがすさまじい人や、エピソードがたくさんあって話が長い人がいます。

正直、採用担当はかなりの学生を相手にしているので、ほとんどの人を覚えことができません。でも逆に印象に残った学生はずっと覚えています。

選考に残る人は、採用担当の印象に残った人です。もちろんいい意味で残った人ですよ。

シンプルに伝えたいことを一つに絞った方が、短い時間で最大の効果を発揮することができるのでおすすめです。

例えば以下のようなアピール方法です。

  • 200人いる部活で部長をしていた→200人をまとめるのは非常に困った話
  • アルバイトで表彰された→東京にある本社に呼び出されて表彰を受けた
  • ゼミでリーダーを任された→どんな研究をして、教授とどんな話をしたか

などです。

伝えたい強みにつながる話をすることによって、より印象を際立たせることができます。

ぜひ活用してみて下さい。

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