資格がなくても就活を有利に進める方法【自己分析】

「アピールできるところがみつからない!」
「資格を取ったら変わるかな?」

自己分析したは良いけど・・・「アピールできるポイントが無い!」ってあせっていませんか?

そんな時、「アピールのために資格取ろうかな」と思いますよね。

でも実は、資格は就活に大きく影響はしませんし、今の自分でも有利にアピールする方法があります。

それは、企業のニーズを的確にとらえ、自分の経験とあわせることです。

企業は役に立つ人材を採用したいのですから、どれだけ当社のことを考えてくれているかという所のポイントが大きいのですが、企業のニーズに沿った考えを持っている人は少ないです。

資格は手段であり最適解ではありません。みなさんが考えているほど面接官は「資格」を重視していません。人事で多くの学生をみてきた私が勧める最適解を説明していきます。

考え方のプロセスは3つ

重要な点は3つです。

  • 自分の欲求を理解して企業を選ぶ
  • 選んだ企業のニーズを読み取る
  • 自分の経験と企業のニーズをマッチングしてアピールする

順に説明していきますね。

自分の欲求を理解して企業を選ぶ

まずは、あなたが将来どうなりたいのかを明確にしましょう。

認められたい?お金が欲しい?

様々ありますが、大別すると「安定したい」か「独立したい」のどちらかです。

どちらも悪くはありませんが、自分がどちらに進みたいかを明確にする必要があります。

安定したい場合

安定するには大企業を選んで間違いありません。大きな流れに身を任せます。

今の時代、大企業も安定しないといわれてますが、大企業は給料もボーナスも高いし、福利厚生がちゃんとしています。それを享受しながら毎日生活するのとしないのとでは大きな違いが生まれます。例えば、

家賃補助が5万円とすると、年間60万円もの利益を、給与以外で享受している。

企業データをみると、年収が大企業と変わらないように見えても、こういうところで差が生まれています。これだけあれば自由なお金が生まれ貯金もできますよね。

私は中小企業に入社しましたが、家賃補助あり残業ほとんどなしの企業に入社し、まわりから羨ましがられるくらいですが、大企業に就職した友人の話をきくと、やはり大企業にはかなわないようです。

独立したい場合

将来、自分で稼ぎたいと考えている人は、給与や福利厚生ではなく、「働いている人」を重視し得られる経験が大事となります。

大企業で大きな事業を担うのも良いですし、中小企業で社長の側で学ぶのも良いです。

私の場合は、中小企業の方が社長や上役のひとと距離が近いため、経営者の考えに触れる機会が多いと考えて中小企業に絞って就活していました。

企業のニーズを読み取る

次に、企業のニーズを2つの視点から考えてみます。これらは非常に大事なことですので、しっかり考えましょう。

  • どのような人材を求めているか
  • なぜ採用活動をするのか

どのような人材を求めているか

ここが一番のポイントです。

面接官の立場になることは難しいかもしれませんが、

どのような人材を採用したらその面接官は評価されるのか、または失敗といわれるのか

考えてみてください。

・長く働いてくれる
・問題を起こさない
・対人関係を大切にする
・やる気にあふれている
・入社してすぐに辞める
・やる気がない
・自分の利益だけ考える
・周りに迷惑をかける

能力は二の次、人格を重視されているのが一目瞭然です。

長く働いてくれることが大事で、なおかつ優秀だったら御の字、ということです。

その証拠に以下のデータをご覧ください。面接官が資格を重視していないことを表しているデータです。【人柄】がダントツですね。

参考『就職白書2019年[リクルートキャリア社]

なぜ企業は採用活動をするのか

また、企業はなぜ採用活動をするのか、わかりますか?

実は、採用活動には見えないところでこんなにコストがかかっているんです。

  • 時間と労力を割いて1年以上前から計画
  • 募集のために広告を掲載
  • 対象は社会経験の浅い若者

リクナビやマイナビに掲載するのって結構、お金がかかるんです。

 

それでも採用活動をするのは、未来への投資だからです。みなさんが考えているより、新卒に能力は求められていません。だったら即戦力のエリート40代の人を雇った方が良いではないですか。でもその人を600万円くらいで雇うよりも費用対効果が高いと考えているから新卒を雇うのです。

 

だから、すぐに辞められると大きな損失になります。

 

10年や20年先を考えて、じっくり育てていくものだと考えていますので、長く働いてもらい未来で活躍してくれるのを期待しているのです。

採用活動をする理由 その2

もうひとつの理由は、ズバリ、人手不足です。

以下は日本の人口比ですが、40代がもっとも多く30代以下は減少しています。

参考『総務省統計局(https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2.html#monthly

つまり、多くの企業は40代が多いのです。

ずっと新卒を採用してきた大手企業は顕著です。朝や夕方の通勤時間に周りを見てください。スーツをきたサラリーマンは40~50代の人が多いでしょう。

40代といえば、下積み時代を経てある程度の役職につく頃です。部下の育成に力を入れなければならないのですが、若者が少ないので「後継者」不足に悩まされています。

「未経験の若手にさせるわけにもいけないし・・・」
「一人で何役もさせられない」

こんな悩みをもっています。したがって、後継者=若者を多く雇う必要があります。だから、若手に辞められると非常に困ります。人がいなくなったら事業が継続できませんから。

今は学生の売り手市場といわれていますが、こういった背景があるのです。

自分の経験と企業のニーズをマッチングする

企業のニーズと自分の欲求を一旦まとめますと、

自分のニーズ|安定か独立
企業のニーズ|長く働いてくれる人

どちらを優先させるかというと、就職活動は企業へ入社することですから企業のニーズを満たすことが先決です。

つまり面接官に、「すぐに辞めませんし、利益を生む人間になるよう頑張りますよ」という印象を与えることができたら勝ちです。

どのように伝えるか

すぐに辞めませんよ、と伝えるには・・・

将来(ビジョン)を明確に持って、自分の経験がどれだけ企業に利益をもたらすか感じてもらうことです。

ここまで考えてはじめて自分のアピールにはいるのです。

自分の経験をアピールする

資格だけではなく、ご自身が何をしてきたのか。そして何をできるのかを明確にします。

よくあるアピールが、

  • ボランティア → 献身的、行動力
  • 部活動の幹部 → 周りからの信頼、グループをまとめる力
  • アルバイト、部活 → 継続力

などでしょうか。

企業のニーズとマッチさせる具体例

例えば自身の希望する企業のニーズが以下のようでしたら、

①若手が多いベンチャー企業・・・色んな事に興味があって積極的に新しいことをする。
②昔の考え方が残っている企業・・・誠実さや礼儀などを重んじる。知名度のある経験をしているとプラス。

自分のアピールポイントを「ボランティア活動」に設定すると以下のような言い回しになります。

①=色んな事に興味があり、まずは利益よりも経験を積みたいと考えます。
②=人のためになることをしたいと考え参加しました。献身的な人が多く、みんなが指示が無くても動いていたので自分で考えて動くことを学びました。

という感じでしょうか。

つまり、自分は「いろんなことを積むこと」を重視して参加したので、自分はこのように伝えようと考え面接でそのように答えます。しかし、②のような誠実さや礼儀を重んじる企業でしたら②のような表現にしたほうが得策です。

自身が経験した事実は変わりませんが、企業のニーズに合わせて言い回しを考えることが大事です。

経験がニーズとマッチしていない例

ここで、ニーズとマッチしていない経験をアピールしても意味がありません。

例えば、飲食業界の場合・・・

大手チェーン、バーで働いていた

倉庫スタッフ、引っ越しのバイトをしてました

飲食業界の目的は、お客様に料理を提供してそれに満足していただくことです。接客がメインになるので、接客をした経験はプラスで、誰とも会わない作業系は有利に働きません。

その場合は改めて自己分析をして自分の違うアピールポイントを探してください。

アピールポイントは「経験」

次にアピールポイントの探し方ですが、資格では測れない能力もたくさんあります。

例えば以下のような能力です。

・コミュニケーション力
・人脈
・企画力、提案力

これらは、すべて経験がものをいう世界です。堀江貴文さんも言ってますが、現代で大切なのは「資格」よりも「経験」です。コミュニケーションや人脈はもちろん、起業や、旅、投資は全部「経験」です。

あなたの周りで考えてみてください。

【簿記2級】【英検2級】【TOEIC 800点】・・・を持った人は探せばいますが、

「在学中に起業しました。」
「海外でバックパッカーしてました。」
「株・FXで儲けています。」

という人は少ないのではないでしょうか?

資格はありませんが、何か、経験豊富で活躍してくれそうな気がしませんか?これは、人がしていない経験をしているからです。資格は、その「経験しましたよ~」という証拠の一つにすぎません。例えば、簿記2級を取得した人は「簿記2級の内容を経験しましたよ」という証拠になるのです。

面接官はその人がどれだけ「経験」をしてきたかを重視します。なので、あなたが、自身の「経験」をどれだけ面接官に売り込むことができるかが就活における一番のポイントです。

人は、経験をしていないことに対する心理的ハードルが非常に高いです。もしあなたが、海外に行ったことがないけど海外に行くこととなったら、海外に行ったことのある友達に付いてきてもらうか、情報を聞こうとするでしょう。

自分が経験をしたことがないことは、経験した人にしてもらおうとします。社会に出たら人任せであふれています。【デキる人に仕事が集まる】の根本は「経験している」です。

資格がなくても問題ない

資格がなくても、大手企業に就職はできます。

ただし、ひとつ理解しておかなければならないことは・・・

難しい資格を取得するくらい勉強をしたという人は、何もしなかった人より優秀なのは当然だということ。

面接官は、履歴書に書かれた情報ではなく【人】そのものを見ています。だから、優秀だと思われた人の多くが資格を持っていたというだけです。

だから、「資格は関係ないから取らなくていいか~。」とサボってしまうと、頑張っている学生に先を越されるのは明白です。

まとめ

以上、いかがでしたでしょうか。

3つのプロセスに沿って説明しましたが、ご自身の就活は上手く進んでいますでしょうか。

上手くいかず悩んでいるとき、資格でも取ろうかなと考えている方は、今のご自身でも充分にアピールすることができることを知っていただけたと思います。付け焼刃の資格は効率的ではありません。ご自身がしてきた経験を最大限に生かして効率よく就活を進めていただければと思います。

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